新幹線での移動をもっと快適にしたいなら、「どの座席に座るか」を意識するのがおすすめです。座席の場所によって、景色がよく見えたり、静かに過ごせたり、降りるときにスムーズだったりと、旅の質が変わってきます。
「どこに座ればいいのか迷う…」という方のために、今回は新幹線の座席選びについて、わかりやすくご紹介していきます。
新幹線の座席選びで旅の快適さが決まる!座席配置の基本
まずは新幹線の座席がどうなっているかを簡単に知っておきましょう。
普通車・グリーン車・グランクラスの違い
- 普通車:標準的な座席。2列+3列の5席構成が多いです。
- グリーン車:座席がゆったりしていて静か。2列+2列の4席構成。
- グランクラス:一部の路線で運行。最上級クラスで1列+2列など。
座席の並び方(窓側・通路側・真ん中席)
通常、A席が窓側、C席(またはE席)が通路側、B席が真ん中です。
車両ごとの座席配列
N700系などでは、自由席車両・指定席車両・グリーン車の順に編成されています。先頭と最後尾は自由席になることが多いです。
窓側・通路側・真ん中、どの席がおすすめ?
それぞれにメリットがありますが、目的に合わせて選ぶのがコツです。
窓側の魅力とデメリット
- 景色が楽しめるので、旅行気分が盛り上がる
- 寄りかかって眠れるため、長時間の移動にぴったり
- コンセントがある車両では、窓側に設置されていることが多い
- ただし、隣の人を気にせずに出入りできないため、トイレなどに立ちにくいのが難点
通路側の利便性と注意点
- 出入りがしやすく、立ち上がるのに気を使わない
- 飲み物を買いに行きたいときや、車内販売を利用するときに便利
- 荷物の出し入れもしやすい
- ただし、通路を通る人が多く、肩や足がぶつかる可能性がある
- 騒がしいこともあるので、静かに過ごしたい人には向かないかも
真ん中席は本当に避けるべき?
- 両側に人がいるので、窮屈に感じやすい
- 窓の景色も見えにくく、出入りにも気を使う
- ただし、グループで予約すれば家族や友人に囲まれて座れるので会話しやすい
- 空いていれば両側が空席になることもあり、意外と快適なことも

景色も見たいけど、トイレに行きやすいのも捨てがたい…難しいですね

短距離なら景色を楽しめる窓側でもいいし、長距離ならやっぱり通路側の気楽さが魅力だね。混雑状況によっても選び方が変わるよ
車両の前・中央・後方、どこに座るべき?
座る場所によって快適さが変わるんです。
降車がラクなのはどの車両?
- 改札に近い車両は、駅到着後すぐに降りられて便利です。
- 特に急いでいる方や荷物が多い方にはおすすめです。
- 新幹線の編成によっては、先頭車両や最後尾車両がホームの端になり、改札から遠くなる場合もあります。乗車駅・降車駅の構造によっても違うため、事前にホームの位置を調べておくと安心です。
静かな車両はここ!
- 中央よりやや前方の車両は、他の車両よりも静かな傾向があります。
- 出入り口から距離があることで、人の出入りが少ないのが理由です。
- 自由席は通勤利用の人が多いため、話し声や動きが増えやすく、静かさを求めるなら指定席を選ぶと快適です。
- また、ビジネスパーソンが多い平日昼間の指定席車両も、比較的落ち着いていることが多いです。
トイレ・多目的室の近くは便利?
- トイレや多目的室が近いと安心感があります。特にお子さま連れや高齢の方にとっては大きなメリットです。
- 車いすの方や体調に不安がある方にとっても、移動距離が短く済むので心強いポイントです。
- ただし、人の出入りが多くなりがちなため、周囲が少し騒がしく感じることがあります。
- 匂いや話し声、足音などが気になる方は、トイレから1〜2車両離れた席を選ぶと快適です。

僕、トイレ近いから通路側&トイレ付近がいいかも

そういう人には最適。でも静けさを重視するなら、トイレからちょっと離れた場所のほうが落ち着けるよ
富士山を見るならどこに座る?(東海道新幹線)
東海道新幹線に乗るなら、ぜひ一度は富士山の姿を楽しんでみたいもの。新幹線の窓から見える大きな富士山は、車窓のハイライトのひとつです。その絶景をしっかり見るためには、座る場所やタイミングが重要です。
富士山が見えるのは何号車のどっち側?
東京から名古屋・新大阪方面に向かう場合は、進行方向右側にあたる「E席」が富士山ビューの特等席です。特に11号車から15号車あたりの指定席なら、建物や構造物に視界を遮られることが少なく、広々とした富士山の姿を楽しむことができます。
一方、名古屋・新大阪から東京方面に戻るときには「A席」が左側にあたり、こちらが富士山側になります。
席を選ぶときは、窓の位置や柱の影響を考慮するのもポイントです。席によっては窓の中央に柱がかかってしまい、せっかくの景色が見えにくくなることがあります。できれば事前に座席表を確認し、柱のない場所を選ぶとベストです。
見えるタイミングと見逃さないコツ
富士山がきれいに見えるのは、新富士駅から三島駅のあいだ、およそ5分ほどの間です。スピードの速い新幹線では一瞬で通り過ぎてしまうので、タイミングを逃さないように注意が必要です。
たとえば、東京駅を出発してから約40〜45分後が富士山ビューポイントの目安になります。車内のモニターで現在地をチェックしながら、カメラやスマートフォンを準備しておくと良いでしょう。
また、富士山がきれいに見えるのは天気がいい日、特に空気が澄んでいる早朝の時間帯が狙い目です。晴れていても、曇りがちだったり、黄砂や湿気で霞んでいると見えにくくなることもあります。季節によって見え方が変わるのも富士山鑑賞の面白いところです。
雨の日・夜はどうすればいい?
せっかく窓側に座っても、雨や曇り、あるいは夜間では富士山を見ることは難しいかもしれません。そんなときは無理に景色にこだわらず、車内での時間の過ごし方を工夫してみましょう。
音楽を聴いたり、旅行ガイドを読みながら目的地の観光スポットをチェックしたり、好きな動画を視聴したりと、静かな時間を楽しむ方法はたくさんあります。また、車内に置かれている観光パンフレットやデジタルサイネージで富士山に関する情報を見て予習しておけば、次回天候のいい日に備えての準備にもなります。
たとえ富士山が見えなくても、新幹線特有の車窓の流れや心地よい揺れ、走行音から旅情を感じることができますよ。
静かに過ごしたいならどの席がベスト?
落ち着いて仕事をしたい、ゆっくり休みたいという方は、静かな席を選びましょう。
- グリーン車は比較的静か
- 指定席の中でも、車両の中央付近がベスト
- トイレやドアから離れた座席がおすすめ

スマホで映画見たいから、周りが静かなのはうれしいな

静かな車両なら集中して観られるし、移動中も楽しめるよ
混雑しにくいおすすめの座席とは?
なるべく空いている席を確保して、ゆったりと新幹線の旅を楽しみたいという方は多いはずです。そんなときには、座る車両や時間帯をちょっと工夫するだけで、混雑を避けることができます。
まず、自由席を利用する場合は、先頭車両よりも後方の車両の方が比較的空いている傾向があります。特に混雑が予想される朝夕の通勤時間帯や休日でも、後方車両まで歩けば座席を確保できる可能性が高まります。
また、平日の昼間はビジネスマンの移動も一段落する時間帯なので、全体的に空席が目立ちます。加えて、始発駅から乗ると自由席でも座りやすく、好きな席を選べる確率がぐっと高くなります。
そして、快適さと空席の両方を重視するならグリーン車の利用もおすすめです。料金はやや高めですが、静かで落ち着いた空間に加え、混雑が少なく余裕を持って座れるのが魅力です。特に旅行シーズンや繁忙期は、普通車指定席が満席でもグリーン車には空きがあるというケースも珍しくありません。
新幹線の混雑は時間帯・曜日・路線によっても差があるため、可能であれば時刻表アプリや予約サイトの「空席状況」を確認してから乗車計画を立てると、より確実に快適な座席を選ぶことができますよ。
新幹線の座席予約のコツと裏ワザ
良い席を確保するには、少しの工夫が必要です。
- 予約は1か月前から可能(指定席)
- ネット予約なら座席位置を選べるサービスも
- えきねっとやスマートEXを活用すると便利
家族連れ・一人旅・ビジネス…目的別おすすめ座席
シーンに合わせて快適な席を選びましょう。
たとえば、小さな子どもを連れた家族旅行の場合は、何かと移動が必要になることが多いため、トイレや多目的室の近くに座ると安心です。また、泣き声やおむつ替えなどにもすぐ対応できるので、周囲への配慮もしやすくなります。
一人旅でのんびり過ごしたい方は、やはり窓側の席がおすすめです。車窓の風景を眺めながら読書をしたり、音楽を聴いたりと、自分のペースで旅を満喫できます。長時間の移動も、静かな時間に変わるはずです。
ビジネスでの利用なら、通路側の席が最適です。必要に応じてパソコンを取り出したり、車内販売やトイレにサッと立てるため、効率よく移動できます。また、携帯電話を使う場合にも通路側なら外に出やすく、周囲への配慮もしやすいというメリットがあります。
まとめ|座席にこだわれば新幹線の旅がもっと快適に!
新幹線の座席選びは、快適な移動を左右する大切なポイントです。
目的や同行者に合わせて、窓側・通路側・車両の位置などを工夫すれば、移動時間がぐっと楽しくなります。特に長距離移動のときは、しっかりと席を選んで快適な旅を。