運転免許を持っている高齢の方にとって、免許の更新時に受ける「高齢者講習」は避けて通れません。で
も、どんな内容なのか、何歳から必要なのか気になる方も多いはず。
この記事では、高齢者講習の基本情報や、年齢別の講習内容について分かりやすく解説していきます。
高齢者講習って何？知っておきたい基本情報
なぜ必要なの？高齢者講習の目的
高齢になると、反応速度や認知機能が少しずつ変化していきます。
そのため、安全な運転を続けるために、自分の運転能力を客観的に見直す機会が必要です。
高齢者講習は、交通ルールの再確認や運転技術のチェックを通じて、高齢ドライバーが安全に運転できるようサポートするために行われます。
誰が受けるの？対象となる年齢
高齢者講習は、70歳以上の運転免許更新者が対象となります。
特に、75歳以上の方には「認知機能検査」も義務付けられています。
年齢によって受ける内容が異なるため、自分がどの講習を受けるのか確認しておきましょう。
どこで受ける？講習場所と期間のチェックポイント
高齢者講習は、指定の自動車教習所や運転免許試験場で受けることができます。
講習は免許更新の6か月前から受講可能で、事前に予約が必要です。
講習の日程は混み合うことがあるので、早めに申し込みましょう。
何歳から受けるの？年齢別の高齢者講習ガイド
75歳以上の方が受ける講習の特徴
75歳以上の方は、まず「認知機能検査」を受ける必要があります。
この検査では、記憶力や判断力を測る問題が出され、例えば、図形や単語を覚えて後で思い出すテストや、時間を認識するテストなどが含まれます。
この検査で認知機能の低下が見られた場合は、医師の診断が必要になり、場合によっては免許の更新が制限されることもあります。
その後、通常の高齢者講習を受講します。
この講習では、座学による交通ルールの復習や、実技講習が行われます。
実技では、発進・停止、カーブでのハンドル操作、交差点での対応など、実際の運転に近い環境での確認が行われます。
また、講習では、シミュレーターを使用して危険予測のトレーニングをすることもあり、視野の狭まりや反応速度の低下を実感できる機会にもなります。
70歳講習はどんな内容？知っておきたいポイント
70歳以上の方は、認知機能検査は不要ですが、2時間講習を受ける必要があります。この講習では、座学で最近の交通ルールの変更点や高齢ドライバーに多い事故例を学ぶほか、運転適性検査も行われます。
運転適性検査では、動体視力や視野の広さ、反応速度などを測定するテストを受けます。
また、運転実技では、教習所内のコースを運転しながら、ブレーキのかけ方やハンドル操作などを講師が確認します。
さらに、事故を防ぐためのアドバイスや、疲れにくい運転姿勢の取り方など、実践的な知識も学ぶことができます。
65歳以上のドライバーが受ける講習の中身
65歳以上の運転者に対して、運転者適性診断と呼ばれる制度も適用されます。
一部の地域では、65歳以上を対象にした自主的な安全講習が行われており、これを受講することで、自分の運転スキルを見直すことができます。
この講習では、交通事故のリスクを減らすための運転技術や、運転中に体の負担を軽減するための工夫などが紹介されます。また、講習の中には、実技指導を含むものもあり、プロの指導のもとで運転をチェックしてもらうことができます。特に、夜間運転のコツや、雨の日の運転時の注意点なども学ぶことができ、高齢ドライバーにとって有益な情報が得られます。
高齢者講習で何をするの？内容をチェック！
認知機能検査ってどんなもの？その重要性
75歳以上の方が受ける認知機能検査では、記憶力や判断力を測るテストが行われます。
例えば、いくつかの単語を覚えておき、後で思い出すテストや、時計の針を正しく描くテストなどがあります。
この結果によって、講習の内容や医師の診断が必要かどうかが決まります。
実際に運転するの？技能講習の内容
実技講習では、運転技術の確認が行われます。
具体的には、交差点での判断力や車庫入れの技術、ブレーキ操作などをチェックされます。
運転に自信がない方も、講師が丁寧に指導してくれるので安心してください。
安全に運転するために学ぶこと
高齢者講習では、最新の交通ルールや安全運転のコツについても学びます。
特に、高齢者ドライバーに多い事故パターンや、それを防ぐための対策についての講義が重要です。
免許証の返納を考えてみる
返納するとどんないいことがあるの？
免許証を自主返納すると、各自治体から様々な特典が受けられる場合があります。
例えば、公共交通機関の割引やタクシーチケットの提供、買い物サービスの優遇などがあります。
また、一部の自治体では、タクシーやバスの利用補助券が支給されたり、高齢者向けの移動支援制度を活用できるケースもあります。
さらに、免許証を持たないことで、交通事故のリスクが減り、自分だけでなく家族も安心して過ごせるというメリットもあります。
返納の手続き、こんなに簡単！
運転免許の返納は、最寄りの運転免許センターや警察署で手続きができます。
手続きの際には本人確認書類が必要になりますが、特別な書類準備は不要で、比較的短時間で完了します。
また、希望すれば「運転経歴証明書」を発行してもらえます。これは、身分証明書として使えるだけでなく、銀行や携帯電話の契約などにも利用できるため、運転免許証の代替として便利です。
高齢ドライバーの免許返納 ― お父さん・お母さんに安全に運転をやめてもらうには？
返納後の生活、どう過ごす？アドバイス集
免許を返納すると移動手段が制限されることもありますが、地域の移動支援サービスや、家族や友人の協力を活用することで快適に暮らせます。
近年では、高齢者向けの乗り合いタクシーや、宅配サービスの充実により、買い物や病院通いの不便さを解消する取り組みも進んでいます。
さらに、電動自転車やシニア向けのモビリティ（電動カートなど）を利用することで、移動の自由を維持しつつ安全性を確保することもできます。自治体によっては、免許返納者向けに電動自転車の購入補助金を支給しているケースもあるので、事前に確認してみるとよいでしょう。
まとめ
高齢者講習は、安全に運転を続けるためにとても重要なものです。
特に、75歳以上の方は認知機能検査があるため、早めに準備をしておくと安心です。
また、免許の返納を検討している方も、返納後のサポートを活用すれば快適な生活を送ることができます。
安全運転を続けるために、ぜひ高齢者講習の内容を理解し、前向きに受講しましょう！
