地図をよく見ると、学校や病院などにはそれぞれ決まった記号がありますが、公園には特定の地図記号・マークとなるものがありません。
どうしてそうなっているのか、理由や背景を解説していきます。
また、地図記号の役割や今後の変化、公園を使う人にとって便利な情報も紹介します。
公園に専用記号がないのはなぜ?
地図には、学校や病院のように、誰が見てもすぐに分かる共通の記号が使われています。
たとえば、学校なら「文」、病院なら「十」のように、簡単なマークでその施設があることが伝わるようになっています。
でも、公園だけは違って、そういったわかりやすい記号がありません。

あれ?公園ってどこにでもあるのに、なんで記号がないの?

それはね、公園って本当にいろんなタイプがあるからなんだよ。小さいところも大きいところもあるし、ある設備も場所によって全然違うんだ。
たとえば、すべり台だけがぽつんとある小さな公園もあれば、テニスコートや野球場がある運動公園もあります。さらに、ハイキングができるような自然公園もあって、見た目も機能もまったく違います。
そうした多様な公園を、ひとつのシンプルな記号で表すのはとても難しいんです。

なるほど、じゃあ『公園』っていう言葉だけじゃイメージがバラバラになっちゃうのか。

そうそう。逆に記号を作っても、見た人が“どんな公園?”って余計に混乱しちゃう可能性もあるんだよね。
こうした理由から、今のところは公園を色や緑のマークなどで、ふんわりと示すスタイルが主流になっているのです。
地図記号があると何が便利?
地図記号は、見ただけで「ここは学校だ」「病院がある」とわかるようにするためのマークです。
特にスマホが使えないときや山道を歩くときには、記号が頼りになります。

記号があると、地図が読みやすくなるよね。

その通り。記号は、目的地をすぐに見つけられるようにしてくれるし、災害時にも役立つんだ。
記号には自然を表すもの(山、川など)と、建物を表すもの(病院、学校など)があります。どこで見ても同じ意味になるように、全国で統一されています。
キャンプ場には記号があるのに?
キャンプ場には、テントの形をしたマークが使われています。
これは、キャンプ場に共通する設備や使い方がある程度決まっているため、シンプルな記号で表現しやすかったのです。
たとえば、テントサイトや炊事場、トイレ、シャワー設備などが整っていて、多くの人が「キャンプ場とはこういう場所」という共通イメージを持っているため、記号を見ただけで理解しやすくなっています。
それに対して、公園は誰でも自由に利用できて、設置されているものも公園ごとに違います。遊具がある公園もあれば、スポーツ施設や池、木々に囲まれた自然スペースなど、バリエーションが非常に豊富です。
こうした違いがあるため、「公園=このマーク」とはっきり決めるのがとても難しいのです。
また、公園の使われ方もキャンプ場とは異なり、日常的な散歩や休憩の場所として使われたり、地域のイベント会場になったりと、使い道が幅広いことも記号化の難しさにつながっています。
地形図(登山などで使う詳しい地図)では、キャンプ場が登山ルートの休憩地点や宿泊地として重要視されるため、目印として記載されています。
特に山の中では、キャンプ場が数少ない人工施設のひとつであり、遭難時や災害時の避難場所としても大きな役割を果たします。そのため、テントのマークがあると利用者にとって非常に安心材料となるのです。
公園の種類が多すぎる問題
都市公園、自然公園、運動公園など、名前に「公園」とついていても中身はまったく違います。自治体によって管理のしかたも異なるので、統一した記号にするのが難しいんです。
今は、緑の塗りつぶしや木のマークで「なんとなく公園っぽい」と伝える方法がとられています。
地図記号の進化
最近では、コンビニや風力発電所なども新しく記号として追加されています。
地図も時代に合わせて変わってきているんです。
3D地図やVR・ARと連動した地図も増えてきていて、画面をタッチすると施設の情報が表示されるような便利な仕組みも期待されています。

地図に触れただけで情報が出るなんて、未来って感じ!

まさに、見るだけじゃなく“使う地図”になってきてるんだよね。
公園を示す工夫
公園の中には、トイレやベンチ、遊具などいろいろな施設があります。これらは個別にピクトグラム(絵の記号)で表示されることが多いです。
だから、「公園」という記号がなくても、それらの情報を組み合わせて「ここは公園だな」と読み取るようになっているんですね。
地図で公園をもっと活用しよう
公園の位置がはっきり地図に表示されていれば、出かける前に休憩場所やトイレの場所を調べられて便利です。特に子ども連れや高齢者にとっては安心材料になります。
また、防災や健康管理、地域のイベントなど、公園は日常生活でも大切な場所。地図を通してその価値を知ることは、とても意味のあることです。
まとめ
公園に専用の地図記号がないのは、多様な種類や設備の違いがあるためです。
記号化が難しい分、現在は色やマークで間接的に表現されています。
今後はデジタル技術の進化によって、より分かりやすく表示されることが期待されており、地図の活用がさらに便利になっていくでしょう。